治療のための準備
入院後、心電図(ECG)検査、胸部X線撮影、血液検査などを行います。その後、担当医師による回診時に、治療手順、考えられる危険性と治療の効果、治療の予定日時に関する詳しい説明があります。また、患者さんご本人やご家族の質問にもお答えします。
現在服用中の薬剤とアレルギー(特に造影剤)については、すべて医師にお知らせください。造影剤に対するアレルギーがある場合は、治療前に薬による治療が必要になることがあります。アスピリン剤の服用が出来ない体質の場合もお知らせください。薬物治療は通常、治療前から開始され、治療後も数ヶ月間、継続して行われます。
治療前日の夜中12時以降は飲食をしないようにとの指示があります。また、喫煙については、治療に備えて入院前からの禁煙を指示されます。
心カテ室(冠動脈造影室または心臓カテーテル室)
治療は、心カテ室(冠動脈造影室)で行われます。治療中、患者さんはベッドに横になり、X線カメラが胸の上を移動しながら撮影を行います。看護スタッフが患者さんの胸部に小さな粘着性のパッチを貼り付け、心電図レコーダーとモニターで心臓の状態を観察します。
治療手順
治療準備
- 感染を防ぐため、治療前にカテーテルを刺入する部位を剃毛することがあります。
- 治療前に静脈注射針とチューブを腕または手の静脈に刺入しておき、必要に応じて
- 薬物などの注入が手早く簡単に行えるようにします。
- 看護スタッフが手と足の脈拍が触れる部位に印をつけ、治療中・治療後の血液循環を確認しやすくします。
- 病院によっては治療前に義歯や眼鏡をはずしていただく場合がありますので、看護スタッフにご確認ください。
- 病室を出る前にトイレに行っておくと、治療中安心です。退室前に精神安定剤を投与することもあります。
- 局所麻酔を行うため、治療中、患者さんには意識があります。時々、医師や看護スタッフが指示を出しますので、それに従ってください。
カテーテルは、そけい部(足の付根の部分)、腕、または手首から挿入します。感染を防ぐため、挿入部位を消毒し、滅菌カバーを掛けます。
治療開始前に、カテーテル挿入部位に局所麻酔を注射します。この時、軽く刺されたような刺激を受けることがありますが、麻酔の効果があらわれると、カテーテル刺入部が軽く押されたような鈍い感覚しかありません。痛みを感じたら、医師にお知らせください。
ガイディングカテーテルの挿入
そけい部/大腿動脈法:そけい部からカテーテルを挿入する場合は、まず、大腿上部の内側を小さく切開し、シース(短い管)を大腿動脈に挿入します。次に、シースの中にガイディングカテーテル(長く柔軟な管)を入れ、大動脈を経て冠動脈の入口まで進めます。
腕/上腕動脈法:腕からカテーテルを挿入する場合は、まず、局所麻酔を行った後、肘の内側を小さく切開します。次に、動脈にガイディングカテーテルを挿入し、冠動脈の入口まで進めます。
手首/経橈骨動脈法:手首からカテーテルを挿入する場合は、まず、局所麻酔を行った後、手首の内側を小さく切開します。次に、動脈にガイディングカテーテルを挿入し、冠動脈の入口まで進めます。
造影剤の注入
ガイディングカテーテルの挿入後、医師は冠動脈に造影剤を注入し、X線モニターで、狭窄部位を確認します。冠動脈造影を行う際は、深呼吸し、数秒間、息を止めるように指示を受けることがあります。また、冠動脈造影終了後、冠動脈から早く造影剤を除去するために、咳払いをするように指示される場合もあります。
※一般的な例としてあげてあります。>
